企業の内部管理体制について

連日コムスンの虚偽申請による介護事業の指定打ち切り問題と、社会保険庁の不祥事があらゆるメディアに登場しています。
それ以前から医療、年金問題は国民が最も不安を感じている事であり、追い討ちをかけるように今回の事件が発覚しました。企業や政府の不祥事に関する報道が後を絶ちません。
何故こういった問題や不祥事が起こるのでしょうか。

前回、「ハインリッヒの法則」というものを紹介させていただきました。
大きな重大事故の背景には必ず軽微な原因が隠されているというものです。
では、今回この二つにはどういった原因があったのでしょうか。

共通して言える事は管理体制が杜撰であったということだと思います。企業の内部管理体制を語る上でここ数年「コーポレートガバナンス」「コンプライアン ス」といった言葉をよく耳にします。日本語訳するとそれぞれ「企業統治」「法令順守」という意味ですが、具体的には会社内の内部牽制や不正を防止する機能 を構築し、それを実現、実行に移すまでのプロセスです。そういった本来あるべき管理体制の崩壊が今回の事件を引き起こしたのだと思います。
この内部管理体制は経営者が企業のコントロールをできていることが大前提です。経営者が自身を厳しく律し、企業をコントロールしなければ内部管理体制そのものが成り立たないからです。
今回の事件に関しても経営者・管理者がその責務をまっとうしなかったがために起こった問題であると思います。

また、こういった問題は特別な事ではなく、どの企業にも起こりうる問題です。私も一経営者として、今回の問題を真摯に受け止め、弊社の企業理念である 「顧客先の利益無くして、当社の利益なし」という言葉を今一度自身に問いただし、日々の経営を行ってまいりたいと思います。