JR西日本の事故について

4月25日に起こった、尼崎のJR脱線事故から1ヶ月以上が 過ぎましたが、100人以上の亡くなられた方々や、被害に遭われた方々、又、その御親族や友人の皆さんの深い心痛を思うと居た堪れない気持ちになります。 (この重大な事故に対する、コメントを1ヶ月以上の時間を置いてホームページに掲載するのは、あまりに遅い気もいたしますが、6月の掲載分として、5月2日(月)にこの原稿を書いています。ご理解いただきます様お願い致します。)

JR西日本の運行・人事管理体制の不備による、完全な人為的ミスであるのは明白です。過密ダイヤを指摘する声もありますが、阪神電車や、京浜急行でも超過密ダイヤや接続の多さで云えば同じ条件だと思います。

JR東日本が多く導入しているATS-P等の導入の遅れも、もちろんコスト面の事もあるかもしれませんが、今期、約580億以上の利益予想がある以上、人命を考えれば営利団体としてではなく、公共輸送事業者として、当然の事としてATS-P導入、脱線防止ガードは、備え附けていなければならなかったはずです。
それ以上に云える事は、確かに民営化されサービス等に関するものは、改善されたかもしれませんが、道路予算の約1/50しかない鉄道用予算にも問題が在るのではないでしょうか?
英国等、ヨーロッパ諸国に比べてはるかに、少ないと思います。

信楽鉄道の列車正面衝突事故、日比谷線の脱線事故の後も、今回と同じ様な、原因究明運営の改善、安全面の見直し、人為ミスを無くす方法、行政からの安全指導等、様々な意見がでましたが、今回のケースで際立つ、マスコミの亡くなった運転手への個人批判(もちろん彼の直接的な事故の原因と なる運転ミスがあったとしたら、許されるものではありませんが)や利益第一主義で、ダイヤ優先のJR西日本への猛省を促す厳しい批評も、又、当然です。
しかし、この事故後も、ダイヤの遅れやオーバーランが日常的に起こったということは、日勤教育では、何にも改善されないし、再び起こりえるということで、 何かミス(オーバーラン、それによるダイヤの遅延)が起きたなら、それを最小限に抑える対策を何度も覚えさせる教育に変えるべきでしょう。

最後に、JR西日本の社長の謝罪の中に、”鉄道事業者として” という言葉を用いていましたが、何か第三者的な発言に感じられました。
やはり“JR西日本として”という文言をいれて、責任ある謝罪の言葉を 事故にあわれ命を落とされた犠牲者の方や、遺族に方にはっきりという べきでしょう。